2021年ももうすぐ終わり。
※終わりました
コ口ナ禍のせいで本当に1年が速く感じます。
「何もしていない」そんな喪失感も同時に感じます。
せめて、今年こんなことをしたんだということを簡単でも書き記して、記憶の断片にしようという試みです。ようやく本当の「備忘録」になりましたね。
大阪ー大阪大阪です。お忘れ物なさいませんよう。乗り降りの際足元ご注意...
12両の電車が3~4分ごとに発車する夕ラッシュ真っただ中のホームに、ディーゼル音響かせながら入線してくるたった3両編成の列車。
まさにダイヤの間を縫うようにとはこの事で、始発駅にもかかわらず入線から発車まではおおよそ3分。
あまりの短さにホームに置いて行かれそうになってのはここだけの話です。
4分前と3分後ろには新快速が走行しており、本当に申し訳なさそうな走りをします。
駅を出て早々とノッチオフすると、車内に響くのは車輪が線路の継ぎ目を踏む音だけ。
まるで神戸の夜空を遊覧飛行しているかのようです。
姫路からは方向転換。夜の播但線に入ります。
山陰地区というのはタイムカプセルのごとく国鉄の空気感が保存された駅が多いです。
その中を定期特急列車で駆け抜けていけるということは、この上ない贅沢です。
JR各社の中でもかなり地味な印象のあるJR西日本の特急列車の中でもひと際地味な存在感のキハ189系ですが、先代キハ181系のデザインを現在風に解釈し直したもの、と見ればかなりカッコよく見えてきませんか?
おでこの丸灯4つ。高い運転台と湾曲したガラス。テールランプもそっくりです。
カラーリングも、「明るくした国鉄特急色」にも見えますよね。
また、その逞しいパワースペックにも注目したいところです。
地味ながら、いい車両だと思います。
そうやってホームで20分ほど写真を撮っていると、大阪駅を約2時間後に出てきたスーパーはくと号が突っ込んできました。。。
おはようございます。
道中、道はきれいに除雪されていましたが、この辺りでは至る所に雪が。更に山の方も白く塗られていて、かなり幻想的な雰囲気になっています。
入場券を買い、構内を歩いて回らせてもらいます。雪被った12系がかわいい。
途中、素人の僕らの目の前を入換列車が通過したりと、ゆる~い雰囲気が漂います。
その良い雰囲気にブーストをかけてくれるのがこの珈琲屋さんの存在。
僕は普通のブレンドをいただきましたが、深煎りながら後に残らずスッと飲める、とてもおいしいコーヒーでした。寒さによる補正も少なからず入っていたかもしれませんが、とても暖かいコーヒーと温かい店主さんの対応。
絶対にもう一度ここを訪れようと決心した瞬間でした。
丹比駅。当たり前のように上屋が木組みで驚きます。併設された小さい理髪店も素敵。
徳丸駅。北海道をほうふつとさせる景色です。
八東駅。
冬タイヤを履いた軽トラと赤屋根の駅舎、そして雪。なかなか美しいコントラストだと思います。
「過去」の貨物輸送の様子を伝えるホームや貨車が残されている一方、
「未来」に向けた投資として、本数増発用の列車交換ホームが新設されているのが印象的に映りました。
安倍駅。
寅さんの映画のころから「ノスタルジックなローカル線」のシーンに使われるような駅舎・待合室がいまだに残っているのが本当にすごい。
隼駅。
12系と北陸鉄道の機関車とか言うゲテモノ組み合わせだけど何となくかっこいいのでヨシ!
基本的に同じフォーマットに則った駅舎が続くのですが、そのフォーマットが素敵なのだから問題ない。
菱形と四角に分けられて吊り下げられた停止目標。
いろんな形式が運転されていた時の名残のなのかな?とか妄想を巡らせます。
その後は因美線に移動し、各駅を巡ります。
ちず、はじ、なぎと微妙に韻を踏みながら(?)歩を進めます。
もっとも今回は、授受失敗した運転士を追いかけて走るオタクの姿ではなく、走り去る列車を高性能ジンバルに取り付けたカメラで追いかけながら走るオタクの姿を見ることになりましたが。
津山場内停止。ATS確認扱い。
転車台跡、駅務室跡、荷物扱い所跡...軽率にこんな貴重なもの残していくのやめてもろてええですか!?!?!???と言いたくなる。これが本物の動態保存では??
四方を山に囲まれた盆地に位置する津山。
朽ちて使われなくなった駅員用の赤旗、発車ベルスイッチ、こ線橋。
レピーターも、長い編成の列車車掌から出発信号が直接視認できないときの補助として設置されるものなので、やはりターミナル駅であった過去を伝えてくれます。
関西・岡山・中国・鳥取をつなぐ重要な拠点駅だった広い構内は夜になるとその寂しさ具合が加速されるような気がしました。
翌朝。
倉吉線の廃線跡に行きました。
沿線の木々の成長が逞しすぎて犬釘みたいになってる。
その後山陰自動車道(暫定2車線)を移動したのですが、時速5kmくらいで走る軽自動車に先導された車列が形成されていた関係で旅程が一部崩壊。
仕方なくと時間つぶしに立ち寄った鳥取砂丘が想定外の美しさで思わず長居してしまいました。
昨日の雪が解けて砂漠の中のオアシスを形成していました。
ベージュの砂地と雲が混じった夕空を斜めに切り裂くかのような稜線。その上に立つカップルが映えます。羨ましいなコラ。
さて、2月の山陰旅行はこんな感じでした。
2泊3日の行程でしたが、3日ともよく晴れ、雪の残る若桜地区、水の張った鳥取砂丘など、どれも最高の条件で訪れることができ、この上ないぜいたくだなと感じました。
2022年は桜が咲き誇るころにこの辺りを訪れたいなと思っています。
つづく